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地球上に馬の祖先が現れたのは今から5000万年以上も前のことで、その頃の地球は山脈や大陸を形成する造山活動が盛んで、 いつも火山の噴火や地震が発生していました。馬の祖先「ヒラコテリウム」は、そのような地球の湿地帯のジャングルにすんでいたと考えられます。 「ヒラコテリウム」は、1839年にイギリスで化石が発見され、当初、イワダヌキの一種であると考えられ、イワダヌキの祖先という意味で命名されてしまいました。 しかし、のちになって(1932年)、馬の起源(祖先)であることがわかりました。 「ヒラコテリウム」は犬ぐらいの小さな動物で、前肢に4本、後肢に3本の指がありました。 その後、長い年月の間に大型化し、指の数は現在の馬のように1本になりました。 |
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ウマのなかまは、哺乳類・奇蹄目・ウマ科・ウマ属に分類されます。 ウマ属は、体の特徴などから5亜属9種に分けられ、うち4種は、さらに細かく亜種に分類されます。 |
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現存する家畜種以外の野生のウマは、たったの7種で、亜種を区別しても14タイプにしかなりません。 その7種のうちでも今日絶滅の心配がないのはサバンナシマウマ1種だけです。 また、モウコノウマは野生のものは絶滅し、飼育下に残るものだけになっています。 野生のウマはアジア、アフリカの一部に分布し、生息地は、温帯の草原からサバンナ、乾燥した半砂漠で、 ふつうは群れで行動します。 1日の大半(14〜19時間)は食べる時間に使い、 イネ科やカヤツリグサ科の草を主食としています。 また、ロバのなかまは樹皮や葉、芽、果実、根も好んで食べます。 |
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(サバンナシマウマ) |
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(アフリカノロバ) |
(アジアノロバ) |
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(サバンナシマウマ) |
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●筋肉の発達 |
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走るために動かす筋肉はあしの上部(肩と尻)に集まっています。 この筋肉から丈夫な腱(けん)がつま先までのびています。 腱はあしの骨にしっかりついていて、走るための力を筋肉からあしへと伝えます。 |
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●あせが出るしくみ | |
ウマは体全体にあせをかく動物です。 あせは、運動などで体にたまった余分な熱を体の外に逃がしてくれるので、 長い距離を走るのに、このあせが出るしくみは大切です。 |
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●あしの進化とひづめの発達 |
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速く走るため、指が1本になり、そのまわりにかたいひずめが発達しました。 |
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●大きな肺と心臓の発達 |
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長時間走るために、空気をいっぱいすいこめるような大きな肺と、 血をどんどん体に送れる大きくて強い心臓を持っています。 |
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ウマの耳は大きく、よく聞こえます。耳は180度回転し、よく動き、 その耳の位置によってウマの気持ちがわかリます。 |
★耳をまっすぐにもちあげている 【きげんがよい】 |
★頭の両側に耳がだらりとたれ下がった耳 【つかれて無気力】 |
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★耳を少し後ろにたおしぎみ 【少し不きげん】 |
★頭の後ろにぴたりとはりつけた耳 【怒り、攻撃的】 |
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国またはその地域に古来からいる馬(家畜種)のことを「在来馬」といいます。 日本の在来馬のルーツは、縄文から弥生時代にかけて中国華南から導入された四川・雲南馬系と、 弥生から古墳時代にかけて朝鮮半島を経て導入された蒙古馬系といわれています。 明治以降、在来馬は軍馬として西欧種と交配し、より大きく強い馬へと改良されたので、 日本古来の在来馬は一部の地域を除きほとんど姿を消してしまいました。 現存する日本の在来馬は未改良のまま残っていたものの子孫ですが、 現在(2001年)では8品種2,500頭を数えるほどになり、中でも宮古馬のように、 わずか19頭という絶滅寸前の品種もいます。 |
●2001年/日本馬事協会資料より
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北海道和種
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御崎馬
写真提供:福田 元二氏 |
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