傷ついた野生鳥獣を救護するのは結構大変です。人と距離を置いて生活していた野生動物が、傷を負い衰
弱して人に触られるだけでも非常なストレスになり回復に影響を与えます。また、ヒナ鳥もよく持ち込まれますが、
できるだけ自然のままにしておくよう説明しても“何とかしてあげたい”という人の感情を抑えることはなかな
かできません。
テーマUではチンパンジーの工ンリッチメントについて取り上げましたが、本来の生息地を知らない動物園生
まれの動物たちにとって、人が考え出した手法に果たしてどれだけ満足しているのか聞いてみたいものです。
今年の冬に雄パンダの「興興」に代わって中国から別の雄パンダが来る予定です。せっかく市民に親しまれ可
愛がられてきた「興興」が帰国するのは残念ですが、繁殖研究の目的がある以上しかたがありません。今後来る
パンダも可愛がっていただきますようお願いいたします。 |