* 思い出のペ−ジ *



* 『夜間探検隊』体験レポート


探検1
 動物たちの夜の生態を観察する為に、毎年秋に行われ、 今年で5回目となる、動物園夜間探検隊!
 1997年11月2日と9日の夕方5時30分から、 212件のハガキによる応募の中より抽選で当選した、 36組の親子が参加しました。
 これからどんなことがおこるのか、 期待に胸を膨らませてイスに座っている彼らを出迎えたのが、 「ボア・コンストリクター」という名の大きなヘビ。
 飼育係の人の首に巻かれた大蛇に歓声があがり、 恐いけれど触ってみたいと興味津津。
 「どこからがしっぽですか?」と子どもの質問に、 ヘビの裏側を見せて生きた教材で説明。さすが動物園!



看板 (1) 夜、休んでいる動物を観察することが目的なので、 大きな声を出さない!!

(2) 1人に1個ずつヘッドライトが配られ、 飼育係の指示のあった時だけライトをつけること!!


看板 (1) 昼間は寝ていることの多いコアラや、 夜行性の動物は、夜どんなことをしているのでしょう。

(2) 光に反射する目の色に注意。
草食動物と肉食動物の違いを観察しよう。

(3) 小鳥たちはお気に入りの場所で眠っています。
どんな鳥がどんな所で眠っているのか見つけてみよう。

(4) ゾウはどんな格好でねているのかな?


* −−−探検スタート−−− *


「ゾウ班」と「コアラ班」に別れてスタート

ここでは「ゾウ班」の探検コースを紹介します。
探検2
フラミンゴ
 夜はみんな1本足で立ち、 長い首を曲げて頭を羽の中に入れて眠っている。
 これが安心している状態だそうです。

インコ・オウム
 「毎年ここが一番さわがしいんですよ」の説明どうり、 音と光にとっても敏感。
 しかもたくさんのインコ、オウムが一斉に「ギャーギャー」と大騒ぎ。
 夜は赤外線で暖房され、寄り添って眠るそうです。

ユキヒョウ
 ライトをあてると、反射して金色に輝く目を観察。

ローランドゴリラ
 座ってじーっとこちらを観察しているかと思えば、 突然立ち上がり大きな鉄の扉を片手で「ドーン」とたたき、 その音にみんなはびっくり!!

インドゾウ
 「ゾウ班」より先にインドゾウを観察した「コアラ班」は、 諏訪子が巨体を横にして眠っているのが見れたそうです。
 ゾウが横になって寝るのはほんの数時間だけで、 ほとんど立ったままで眠ります。
 この時期は赤外線ランプで保温されています。
冬になるとわらが入れられ、 寝転んでちょうど頭になる所に鼻でそのわらを集め、 わらの枕を作ってから横になるそうです。

アシカ
 500kgもあるオスのチュータが、 水中でじーっと目を閉じて眠っています。
 時々ひれを動かしながら、ゆっくり泳いでいるアシカもいます。

ホッキョクグマ
ホッキョクグマ  オスのアイス君。
 15.5℃の部屋ではらばいになり、 黒い後ろ足の裏側をみせてリラックス!
 柵ごしに、何事だろうとじっとこちらを見ています。

チンパンジー
 チェリーは左手を曲げて腕枕にし、 ユキはうつぶせで暖かい床暖房の上で眠っている。
 まだ眠りが浅いのでいつもと違う気配に、起きてしまったチェリー。
 ガラスをたたき、そして足蹴りして怒り、他の仲間も起きてしまいました。
 「ごめんな、チェリー」と同じ目の高さになり、 みつめてあやまる飼育係の人。こんなやさしいふれあいが、 毎日積み重ねられているんだなーと実感!

ペンギン
 キングペンギンは、首を背中にまわして立ったままで眠っています。

カバ
 野生では危険の少ない夜間に活動しますが、 動物園にいるカバは昼間エサを食べて活動しているので、 夜はプールに入って目と鼻だけをだして、じっとしています。

ミナミシロサイ
シロサイ  昼間は広場で2頭一緒にいますが、夜は別々の部屋で寝ています。
 体も顎も地面につけ全然動かず、時折耳をプルンと動かすだけです。
 完全に横になって寝ていることもよくあるそうです。

シロオリックス
 野生では、いつも肉食動物にねらわれる草食動物。
 かすかな足音をきいただけで、すぐ立ち上がり敏感に反応。
 草食動物の目は、ライトに反射すると赤色に光ります。

マサイキリン
 寒がりのキリンは、赤外線で暖房中。
 部屋の扉は、 11月下旬〜4月下旬までは閉めていますが(16:30〜翌日7:45まで) 今は夜も部屋の扉は開けてあり、広場への出入りは自由。 1頭だけ不思議そうにこちらへやってきました。
 夏は暑いので、夜でもよく外にいるそうです。

太陽の動物舎
◎この太陽の動物舎には、主に夜行性の動物がいます。
 夜活動するところをみんなに見てもらう為に、 昼間は真っ暗にしています。
 その為夜は、電気をつけて明るくしてやすませます。

・カメ −− 太陽光線が必要だそうです。
 そのため室内飼育場では、24時間紫外線灯をつけています。
・コウモリ −− 自慢の羽をたたみ、 ブラーンと逆さまにぶら下がっています。
 保温の為に羽で顔をおおってねます。

 その他の動物は、みんな寄り添って巣箱でじっとしていました。

リスと小鳥の森
 みんなヘッドライトのあかりをつけ、 小鳥の眠っていそうな木の根元や、葉の茂みをじっと観察。
 「木の葉についているフンの跡で、 どこに寝ていたかわかります」と説明されるが、 とうとう見つけることはできませんでした。
 昼間通路を走り回っているリスは、お気に入りの巣箱で眠るそうです。

コアラ
 昼間良く寝ているコアラ。
 ムシャムシャとおちょぼ口を動かして食事中のコアラや、 夜になってもまだ寝ているコアラも・・・
 かわいらしい姿からは想像できないくらいの、 太くて低いコアラの鳴き声をテープで聞くことがきました。



* −−探検を終えての子供たちの声−− *

・ゾウが横になって寝るのを初めてみたよ!大きかったなー
・チンパンジーは人間と同じ様な格好で寝るんだね
・大きなヘビを首に巻いているのを見て、びっくりしちゃった。 さわりたかったなー
・はじめてなので、とっても楽しかったよ!!

 みんな初めての体験で、どの動物も目を輝かせて観察し、 飼育係の人の話を一生懸命聞いている姿が印象的でした。
 昼と夜の動物たちの生活の違いを見て新たな発見をし、 飼育係の人と動物たちの日々のふれあいを身近に感じ、 また動物を見る目のやさしさに感動しました。
 最後に飼育係の人より、プレゼントがありました。
 1個1個手作りの、木を型抜きした「カバ」と「カピバラ」。
 きっとみんなの心にいつまでも残る体験となったことでしょう。

W.I.



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