思い出のアルバム 


* インドゾウ 「諏訪子」 天国へ
  〜 国内最高齢65歳の大往生 〜
 王子動物園で1951年(昭和26年)の開園以来、長年飼育していましたインドゾウの「諏訪子」(メス)が平成20年4月10日(木)に死亡しました。死亡原因は現在調査中です。
 「諏訪子」は1943年生まれで今年65歳になり、日本で飼育されたインドゾウとしては最高齢でした。
 1950年(昭和25年)に王子動物園の前身である神戸市立諏訪山動物園に来日し、次の年の当園開園日には歩いて現在の地までやってきました。それから現在まで57年間、当園の歩みとともに飼育され、王子動物園のシンボル的な存在として、たくさんの方に親しまれてきました。

 「諏訪子」は2ヶ月前から食欲が落ち始めエサの工夫をしていましたが、1ヶ月ほど前からほとんど食べなくなりました。4月4日午前1時ごろから立つことができなくなりましたが、午後には一旦立ち上がることができました。その後、4月7日から寝たきりとなり、残念ながら死亡しました。人間の年齢に例えると100歳を超えており、天寿を全うしました。

 これで、王子動物園で飼育展示されているインドゾウは昨年生まれた赤ちゃんゾウの「オウジ」とその両親である「マック」「ズゼ」の3頭となり、開園当時から飼育されていた動物はいなくなりました。

◆ 「 諏訪子(すわこ)」の情報 ◆
・ 長鼻目ゾウ科インドゾウ
・ 性別 : メス
・ 出生地 : インド(野生)
・ 出生年および年齢 : 1943年(昭和18年) 65歳(※国内最高齢
・ 移動歴
1950年(昭和25年)9月28日 神戸市立諏訪山動物園に転入
1951年(昭和26年)3月21日 神戸市立王子動物園に転入

・ 繁殖歴 : なし
・ 死亡日時 : 2008年(平成20年)4月10日(木) 午前5時50分

◆ 「諏訪子」の寝室前に、写真パネルと献花台、記帳台を設置 ◆


王子動物園の歴史と共に歩んできた「諏訪子」が4月10日に亡くなり、「諏訪子」の寝室には大好物だったリンゴやバナナ、パン、かぼちゃ、ササの葉が供えられた祭壇と、寝室前には写真パネルと献花台、記帳台が設置されました。

「すわちゃん、ありがとう」と、たんぽぽを摘んできて献花台に供えた女の子、「長い間ご苦労さまでした。ゆっくりおやすみください」と、静かに手をあわせるご婦人・・・
主を失ったゾウ舎前には、「諏訪子」の冥福を祈る人々がたえません。

◆ 諏訪子のお別れ会 ◆
 王子動物園の開園時から、この動物園で暮らし、見守ってきた「諏訪子」。
 晩年は運動場に出ることもなく、裏のゾウ舎で生活していましたが、多くの人々がそこを訪れ、国内最高齢の「諏訪子」の元気な姿をみて安心し、「諏訪子元気?」「すわちゃん」と声をかけていました。
 たくさんの方々に親しみ愛されてきました「諏訪子」を偲び、お別れの会を下記のとおり開催します。
・ 日時 4月19日(土)午前10時00分〜11時ごろ
・ 場所 神戸市立王子動物園ゾウ舎東側 ( 「諏訪子」 寝室前 )
・ 式次第 (1) 園長弔辞
(2) 飼育員代表による回想
(3) 弔電披露
(4) 保育園児による諏訪子を送る歌の合唱
(5) 関係者及び一般来園者による献花




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