美しく動く針山   

------ アフリカタテガミヤマアラシ ------


ヤマアラシのイラスト

アフリカタテガミヤマアラシ  アフリカ中・北部の密林から半砂漠にすみ、木の根、球根、  果実を食べる。
 背から尻にかけて白黒の太い針を持ち、 敵を攻撃する時は針を立て後ろ向きにぶつかる。
 妊娠期間(115日)1産1子

 ここではオス、メス1頭づつが暮らしています。
 顔はネズミに似ており、顔から体の上部にかけては黒茶の長い毛におおわれ、 首の下には月の輪ぐまの様な、白い半月模様がみられます。
 体半分から尾にかけては、白黒のきれいなグラデーションをえがいた、 自慢の針山になります。

 彼らは敵がくると、まず針をクジャクのオスの様に逆立てて威嚇し、 次に敵におしりを向け、鋭い針先で攻撃します。

 目に見える武器である針は、編み物をする時の棒針によく似ています。
 からだの外側をおおっている針は、太さ約3mm、 長さ約40cmくらいの比較的細い針。
 おしりの中央部分で、針山の中心部にある針は、太さ約5〜6mm、 長さ10〜15cmくらいの太くて、頑丈な針で構成されています。

ヤマアラシの針  針先は、せんまい通しやアイスピックの様に鋭くとがっています。
 抜け落ちたヤマアラシの針を頂いて帰り、 どれくらいの強さか実験してみました。
 発砲スチロールなんて簡単にとおし、 なんとアルミ缶も突き通す威力をもっているのです。
 どんな敵でも、この針にはかないませんね!!

 王子動物園のある日、2mくらいの石の壁に沿って、 2匹のヤマアラシがじょうずに行ったり来たりしています。
 針が壁にあたりシャワシャワという音をたて、 回転する時には針山を「ふわっ」とふくらませて、 より大きく見せながらすばやく方向転換します。
 お互いの針が触れないように、まるで気づかっている様に・・



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