*  思い出のアルバム  *

* 動物達の体重・体長をはかる集い




H10、8月16日 動物園で普段計っていない動物達の体重・体長を、 お客さんに推測して当ててもらうクイズをしながら、 動物達を観察してもらう集いが開催されました。
入り口で入園者に応募用紙が配られ(約1800枚)、 測定する動物毎に、 それぞれ3つのヒントの中から正しいものを選んで記入し応募します。
クイズに全問正解された方の中から抽選で動物ぬいぐるみ、 トレーナー又はTシャツセットを各5名にプレゼントという景品付。
それではスタート!!

Q1:クィーンズランドコアラ「マイケル」(オス)の体重は?

マイケル マイケルは1992年10月8日生まれ。
王子動物園では、赤ちゃんコアラが初めてお母さんのおなかの袋から顔を出した日を、 誕生日と決めています。

◆飼育担当者のお話◆
現在王子動物園には10頭のコアラがいます。
コアラは1日のほとんどを寝てすごしているので、 1週間に1回体重測定をして健康管理をしています。
コアラはユーカリしか食べません。 600種類のユーカリがありますがコアラが食べるのはそのうちの20種類。
王子動物園のコアラの為に10種類のユーカリを岡山、鹿児島、 四国で栽培しています。

ユーカリの葉をちぎってその葉の匂いをかいでみる。
「メンタムみたい」「すっぱい匂い」「消毒の匂い」とさまざまな意見がでた。

体重計の上に二股にわかれた木がおかれ、そこへマイケルを座らせ測定。
体重測定の結果は『5、9kg』
参加した子供たちに、直接コアラにさわる特別プレゼント! はじめて触れるコアラに「やわらか〜い」「ぬいぐるみみたい」 「すごい爪してるよ」「ふわふわ」みんな大喜び!!

Q2:ミナミシロサイ 「サブロー」(オス)の体重は?

サブロー 1970年生まれのサブロー。
この日のために7月31日より体重計に乗る訓練をしてきました。
それは運動場の隅に埋め込まれた大きな鉄板の体重計の上に、 毎日青草やペレットを置きその上で食事をして、 体重計に慣れる訓練です。

飼育係の人が青草とペレットをもって体重計の方へサブローを呼びます。
体重計に口を軽く押し当てただけで、100kg。
ゆっくりと上手に4本の足が乗り、セットされた体重計の目盛りは・・・
なんとサブロー『2035kg』
数字になったその大きさにみんなびっくり!
「大き〜い」「すごい!」と子供たちの声。
次にサブローと同じ年のメスの「ナナコ」の体重測定を試みる。
「サブローと同じ様に体重計に乗る訓練をしてきましたが、 実は1回もナナコは乗ったことがないのです。」と飼育係の人。
今日はみんなが期待しているのが通じたのか案外素直に体重計に乗り、
ナナコの体重は『2112kg』
「ナナコの方が重いようですが、朝うんちをしていないのでその分重いのでしょう。 1回のうんちで20〜40kgは違ってきます」と。

Q3:フンボルトペンギン 「トキ」(メス)の体重は?
トキ
王子動物園では世界で1番数の少ないフンボルトペンギン、 世界で2番目に大きいキングペンギン、 頭に黄色のかざり羽を持つマカロニペンギン、 この3種類のペンギンを飼育しています。

1994年4月18日にふ化した、 フンボルトペンギン「トキ」の体重をはかりました。
20kgはかりの上にバケツを置き、その中にトキを入れ・・・
サイと違ってその簡単さにみんなクスクス。
バケツの中でちょっとバタバタしましたが、 その体重は『約3、5kg』
くちばしに注意しながら頭をさわる子供たちから「かわいい!」の歓声があがる。

ズゼ
Q4:インドゾウ「ズゼ」(メス)の胴回りは?

測定の前にインドゾウの特徴や調教の様子の説明を聞きながら見学する。
巨大なゾウを飼育していく上でしつけは重要。
その調教のレベルも成長と共にアップしている。
しつけの中で1番大切なのが「ステイ」・・じっとして止まる事。

ステイの号令に従いじっとしているズゼの背中に、 5cm巾の赤いリボンを巻き胴回りを測定。
ズゼの胴回りはなんと『4m20、5cm』
その大きさもさることながら、 測定のあいだ号令に従い、 じっとしているズゼにみんな感心していました。

Q5:ボアコンストリクター(ビルマニシキヘビ)の体長は?
ボアコンストリクター 体長を予測するといっても、 体のあらゆるところがぐにょぐにょ曲がっているので予測がたたない。
2mの様でもあり3mの様でもあり・・
主役のボアコンストリクターが飼育係の腕にからまって登場すると、 みんなから歓声があがる。

「測定を手伝ってくれる子、前へ出てきて」
勇気ある2人がボアコンストリクターの尾と、 メジャーの端をもって地面に固定。
飼育係の人が頭をひっぱり、体を一直線に伸ばしメジャーで測定。
体長『197cm』
子供だけ触ってもいいよという声に長い列ができた。
「ヘビなんか恐くないよね、おじいちゃん」「冷たくないよ」 「やわらか〜い」なかなかの人気者である。
中には首にヘビをかけもらう勇気ある女性も。
人間の大騒ぎとはうらはらに、 大勢の人にさわられ普段と違う環境に、 ボアコンストリクターはシューシューと怒っていました。


今回の集いのように1つのテーマに沿った企画は、 普段は「かわいい」「きれい」「大きい」など、 漠然とみている動物に対し、ゆっくり足を止めて観る機会を与えてくれました。
どれくらいだろう?と自分なりの予測をたてるために考え、 そのためにいつもと違った角度から観察する目と、 計測後にあらためてその動物の大きさを実感すると共に、 身近にふれあえる機会を与えられ、動物と動物園をすごく身近に感じた1日でした。
参加した子供たちもきっと思い出に残る動物園での出来事だった事でしょう。



← ↑ ←
前のページへ アルバムの
目次のページへ
次のページへ