*  思い出のアルバム  *

* おめでとう!!長寿動物へのお祝い会




平成10年9月15日(火)敬老の日にちなみ、王子動物園内の長生きの動物に、 長寿のお祝いをプレゼントしました。 動物園の職員全員で飾り付けや好物の食事を用意し、 入園者の皆さんと共に祝いました。
今年も昨年同様、4頭の長寿動物のお祝いができた事を感謝し喜びながら・・・・


1、カバの茶目子 メス 45歳
オカラのケーキ −プロフィール−
  • 1953年生まれで、国内では2番目に高齢である。
  • 1957年(昭和32年)5月21日、4歳でアフリカから来園した。
  • 1960年(昭和35年)6月18日初代出目男との間にオスを生んで以来、 7年間に5頭の子をもうけた。
  • 2代目の出目男(1967年生まれ)との間には10頭の子をもうけ、 現在の3代目の出目男(1981年生まれ)との間には2頭の子をもうけ、 合計17頭を出産した。

北園カバ舎プールにて、カバの茶目子には 大好物の青草をしきつめたオカラケーキのプレゼント。
それは、飼育職員4名による手作りのケーキです。
ケーキを作る為のオカラはなんとバケツ4杯、約40kg分。
まず、3種類の大きさのバケツを輪切りにしたものに、 オカラを詰めていきます。
茶目子 大きい順にそっと型を抜くと、真っ白な3段重ねケーキの土台の出来上がりです。
アスパラガスをろうそくに見立て、先端にはにんじんを挟み炎にします。
ハート型のにんじんをサイドに貼り付け、 トマトやサニーレタスでさらに彩りを加えます。

どんな顔をして食べるのか、子供たちも胸をふくらませて待っています。
約100名の人々が見守る中、いよいよカバの茶目子の登場!!
「わあ!大きい!!」と感嘆の声がもれます。
カバは水中より陸上の方が動作が遅いので、ゆっくり、ゆっくりと オカラのケーキに近づき、大好物の青草から食べました。
そして愛情のこもったオカラのケーキも、 大きな口を開けて、おいしそうにモグモグと平らげました。


2、 キリンのキリコ メス 29歳
キリンのキリコ −プロフィール−
  • 1969年生まれで、国内では最高齢である。
  • 1971年(昭和46年)11月8日、2歳でアフリカから来園した。
  • 1974年(昭和49年)6月18日ナガオとの間にオスを生んで以来、 現在までに12頭の子をもうけた。
    キリコの子たちは、国内はもとより、 韓国の龍仁自然農園や中国の天津動物園にも送り出されている。

北園キリン舎運動場に「祝日本一」と書かれた看板の上には、 キリコの顔の高さに合わせて、 アカシヤの葉でできたレリーフがプレゼントされました。
キリコの顔がそのレリーフの真ん中に入るように、飼育職員が器用に柵を登り、 レリーフの間に桜の枝葉を置きました。
作戦は大成功!!
レリーフの間からキリコは顔をのぞかせ、おいしそうに桜の枝葉を食べました。


3、 チンパンジーのジョニー オス 48歳
子供トッピング −プロフィール−
  • 1950年生まれで、国内のオスのチンパンジーでは最高齢である。
  • 1955年(昭和30年)12月14日、5歳でアフリカから来園した。
  • 5頭のメスとの間に、チェリー(1963年生まれ)から始まり、アーリー (1993年生まれ)まで16頭の子をもうけた。子では、双子の「金・銀」や 「神ちゃん」が有名である。
  • 1977年5月24日には、子の銀とユキとの間に孫が誕生した。

西園放養式チンパンジー舎には「祝48歳ジョニー」の砂文字と、 ジョニーの大好物の果物オードブルをプレゼント。
この日王子動物園に遊びに来ていた、 かわいい姉弟が、フルーツの飾りつけをしました。
木のテーブルの上には、桑の葉をお皿がわりに敷きつめ、 その上にはりんご、すいか、バナナ、ぶどう、グレープフルーツ、 トマト、サニーレタス、にんじん、ヨーグルト、 パンと、10種類の豪華なオードブルが完成。
チンパンジーのジョニー 飾り付けが終わると子供たちは退場し、 いよいよ待ちきれなかったジョニーの登場です。

「何から食べるのかな?」「上手に食べてくれるのかな?」と、 姉弟は期待と不安の中、ジョニーを見守ります。

まずは好物のバナナを手に、走り回りながら食べます。
ジョニーは広場をぐるりと回りながら、 バナナやグレープフルーツを次々と食べていきます。
しばらくジョニー1頭で食事を楽しみ、 その後は仲間の4頭も一緒にお祝いのお食事会となりました。


4、 ゾウの諏訪子 メス 55歳
−プロフィール−
  • 1943年生まれで、国内では最高齢である。
  • 1950年(昭和25年)9月、7歳でインドから移転前の諏訪山動物園に来園した。
  • 1951年(昭和26年)3月21日、諏訪山から王子まで、市電に驚き右往左往 しながら歩いて引っ越してきた。
  • 王子動物園の開園以来飼われている唯一の動物である。

ゾウの諏訪子 東園ゾウ舎寝室でゾウの諏訪子には、リンゴとバナナをプレゼント。
年齢ちなんで、 リンゴとバナナ55個づつを、 諏訪子の鼻に手渡しでプレゼントします。
合計110個の果物を子供たちが順番に渡していきます。
諏訪子は長い鼻を出し、 子供たちの小さな手よりプレゼントを受け取り 1個1個ほおばっていきます。
鼻の先には指のような突起があり、それをうまく使って鼻を巻きこみながら、 リンゴやバナナをつかみます。
諏訪子はとてもおとなしく優しいのですが、 あまりにも近くで見る諏訪子の大きさに、 子供たちもちょっとびっくり顔です。
大きな諏訪子と、小さな子供たちの微笑ましいふれあいのひとときでした。


長寿の動物を含め王子動物園のすべての仲間たちが、 これからも元気でありますよう願いながら、 大勢の人々に祝福されて、今年のお祝い会は終わりました。



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