*  思い出のアルバム  *

* 夏を迎えるための、恒例『ヒツジの毛刈り』



ヒツジの毛刈り  今年も恒例の「ヒツジの毛刈り」が5月14日(日)午後1時から、 ふれあい広場で行われました。

 毛刈りの前に、 獣医の奥野さんよりヒツジについての説明がありました。
「ヒツジは8000〜1万年前より、人と一緒に暮らしてきました。
初めは毛をとる為ではなく、ヒツジの肉を人間が食べる為に飼っていました。
その過程でこの毛が何かに使えるのではないかと考えられ、 人間による改良が繰り返されてきました。
本来の野生のままでは、自然に冬から夏毛に変わりますが、 毛をとる目的で改良されたヒツジは、 人の手による毛刈りが必要となるのです。
王子動物園のサフォーク種のヒツジも、 夏を迎える為に、元気なメス1頭の毛刈りをします。」

 牧柵内に準備された、 青いビニールシートの上に主役が登場。
4人の飼育員に押さえられ、横になったヒツジはおとなしくしています。
専用のバリカンで、約8cmほどに伸びてからまった毛を刈っていきます。
年に1度の事なので、スタッフも始めはなかなかコツがつかめません。
ヒツジの為にも早く早くと気はあせりますが、 皮膚を傷つけないように気を配りながらの散発は、 決して簡単なものではありません。
「皮膚がたるんでいるので、 傷つけない為にもひっぱりながら刈らないといけない。
ひつじ バリカンの振動でだんだんと力が入らなくなるし、 年に1回なので、慣れたころに終わる感じですね。」
 ヒツジの体にバリカンの大きな歯を沿わせながら、微妙に角度調節し、 慎重に進めて行きます。
表面はごわごわと茶色くからまった毛も、 皮膚に近くなれば真っ白な柔らかい毛になり、 その下からピンク色の皮膚が1年ぶりに顔をだします。
右半分約20分、左半分約10分、 合計30分の拘束が終わり、 2、4kgの毛を刈られ身軽になったヒツジは、 ステップも軽く飛び跳ねていました。



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