心やさしい森の人   

------ ボルネオオランウータン ------



オランウータン  東南アジアのスマトラ島北部、 およびボルネオ島の低地部のほぼ全域に生息しているが数は少ない。
 熱帯雨林や湿地林の樹上で単独生活をしている。
食べ物のほとんどが果実類ですが、 その他若葉の新芽や樹皮など、 時には鳥の卵や小動物を食べることもある。
 ちなみにオランウータンは、 スマトラ種とボルネオ種の2亜種に分類されるが、 王子動物園にいるのはボルネオ種。 

 マレー語で「オラン」は人。「ウータン」は森。
 そして オランウータンは「森の人」と呼ばれています。

 ここでは、オス・メスの一頭づつが暮らしています。
 オスを見て、まずその顔とからだつきにびっくり!!
 顔の両側には、まるで昔話に出てくる『こぶとりじいさん』のこぶの様な、 脂肪でできた「でっぱり」があり、 そのため顔が2倍も大きく見えます。
 その、おおきな顔の真ん中にちょこんと寄った小さなおめめと鼻が、 アンバランスで妙にとってもチャーミング。

 また、顔の下にブラーンとぶらさがっている「のど袋」にも驚きます。
 この「のど袋」は、反響させて大きな声を出す為のものではなく、 それを膨らませることにより、からだつきを大きく見せかけ、 そうすることによって、敵や他のオスを威嚇しているのだそうです。
  
 体は赤さびた色をした長い毛におおわれ、 樹上生活に適応して腕は身長よりも長く、反対に足は大変短いのです。

 手をじっと観察してみると、親指以外は長く、 内側に「く」の字に曲げていますが、 人間と同じ様に親指だけは短いのです。
 だからくだものや木の枝をしっかり握ることができ、 そして器用なのです。
 1日の内60%は寝て過ごすらしく、 いつ会いに行ってもその時のお気に入りの場所で座っていたり、 また寝転んでいたりして、ほとんどじーっとしていますが、 いつもおだやかな表情で、心やさしい森の人なのです。



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